旅好き爺の旅行記
A photo journey by an old man who loves to travel

今年のこれまでの旅は航空機を利用してきたので、今回は愛車を利用して今まで行けなかった新潟の佐渡島へ行き、帰りに長野の戸倉上山田温泉に寄ってから自宅に帰ることにしました。

5/6(火)
早朝に自宅を出発し、途中のSAで朝食や休憩をとりながら新潟港のフェリーターミナルに向かいました。新潟に入ってから休憩をとった越後川口SAから山々を見ると残雪が残り、展望台からは信濃川の雄大な景色が見られました。

11:00過ぎに新潟港佐渡汽船フェリーターミナルに到着し、入船手続きをした後に、まだ時間があるのでフェリーターミナルのビルで早めの昼食、栃尾の油揚げが入ったきつねそばを食べました。

12:35発の両津港行のフェリーに乗船、15:05に予定通りに両津港に到着しました。

本日の宿は、両津港からほど近くにある加茂湖畔の宿の吉田屋です。

一休みした後早速温泉へ、写真は旅館のHPでの露天風呂のスクリーンショットです。泉質は弱アルカリ性ナトリウム・炭酸水素塩泉でいわゆる美人の湯で、褐色の色でヌルヌル感がありとても肌触りの良い湯です。露天風呂は源泉かけ流しで、写真のように景色も抜群でした。

夕食は懐石料理でベニズワイガニが一匹付いていて、別の刺身の盛り合わせもあるなどボリューム感があります。ただし、ベニズワイガニは自分でハサミなどで身を取り出す必要があって手間がかかるのが難点です。

5/10(水)
今日は終日佐渡島の観光スポットを巡ります。佐渡島は本州と陸続きでしたが、1,600万年頃に地殻変動と火山活動で本州から離れ現在の形になっています。本州、北海道、四国、九州を除くと、沖縄本島の次に大きな島となっています。最初の目的地は、旅館の近くにあるトキの森公園です。

トキ資料展示室には、2003年に日本最後の野生のトキであったキンのはく製も置いてあります。現在では飼育したトキの放鳥により自然でも見ることができるようになりましたが、まだまだ簡単に見られるものではないためこのような施設があります。

ここを出てから飼育ゲージの中のトキを見てから、トキふれあいプラザに向かいましたが、途中でトキらしきものがいると思ったら模型のトキでした。

ふれあいプラザには大きなゲージがあり、トキは子育て中で巣からわずかに雛の顔が見れましたが、あいにくシャッターチャンスはありませんでした。その代わりに親鳥が餌場に顔を出し、マジックミラー越しにとらえることができました。繁殖期はこのような羽の色が黒っぽくなるようです。

トキの森公園を出て少し走ると山肌には残雪が残っていました。

海岸線を走り北の景勝地である二ツ亀に行きました。海水浴場になっていますが、350段の階段があるので上からの景色のみと決めました。海の透明度は抜群で日本快水浴場100選に選ばれています。

ここからでも近くにある大野亀も見ることができます。

大野亀の駐車場に入れ見ると、間近から見ることができます。5月下旬にはトビシマカンゾウの黄色の花が咲くようですが、時期が早く残念でした。

引き続き島の海外線沿いを西側に移動し、尖閣湾揚島遊園に行きました。尖閣湾は約3㎞に広がる小湾ですが、奇岩が多くある景勝地です。乗船券付入園券を購入し、まずは水中透視船に乗船しました。

この小さな船で出航、この入り江を出るとかなり船が揺れました。

途中で、真鯛やクロダイの魚影を見ることができました。

船からの景色も抜群です。

1953年に映画「君の名は」のロケがここで行われましたが、正面に見える橋が「まちこ橋」と言われている橋です。当時の橋は老朽化したため現在のものに架け替えられました。

次に2024年に世界遺産に指定された佐渡金山に行きました。佐渡金山は徳川幕府の管理の下で、金と銀を採掘してきたもので、江戸時代からの388年で金78トン、銀2,330トン産出したそうです。江戸時代の採掘坑道である「宗太夫鉱」と明治以降の機械掘坑道「道遊抗」のコースがありますが、アップダウンのない、「道遊抗」にしました。

佐渡金山のシンボルである道遊の割戸は、地表から道遊脈に沿って掘られたV字型の採掘跡です。

土産物店のある場所を通過して出口に到着、所要時間40分程度です。

ホテルに行く途中で、佐渡金山の選鉱所である北沢浮遊選鉱場跡に立ち寄りました。宮崎駿の天空の城ラピュタのような景観です。

本日の宿はSADO RESORT HOTEL AZUMAです。

部屋からの眺めは抜群です。

一休みして、まずは温泉に。泉質は、ナトリウム一硫酸塩・塩化物泉、低張性、弱アルカリ性温泉です。写真はホテルのHPのスクリーンショットです。露天風呂からの眺めも良いです。

食事は和会席で、8品あります。写真はその一部です。佐渡の芋焼酎とともにいただきました。

お造りは、メジマグロ、鰆、真鯛、鮃、ヒラマサでした。

鰆の幽庵焼

ここで夕日タイムで食事を中断して外に、素晴らしい夕焼けを見ることができました。

生まれも育ちも佐渡という、幻のご当地牛の佐渡牛のローストビーフ

5/8(木)
今日は、朝食後に長野県の千曲市にある戸倉上山田温泉に移動します。帰りは小木港から直江津港行のフェリーに乗船しました。新潟港・両津港を結ぶフェリーより一回り小さいフェリーでした。

直江津港に近づくと残雪ののころ北アルプスの山々が見えました。

直江津港13:15着なので、下船してから港に近いショッピングモールにあったへぎそばで有名な小嶋屋でへぎそばとたれかつ丼のセットを食べました。

本日の宿は笹屋ホテルです。玄関前にはこの地の大名であった真田氏から拝領された樹齢300年の藤の大木がありまさに花盛りとなっていました。

戸倉上山田温泉は笹屋ホテルの創業者が、1870年ごろに千曲川原に湧出していた温泉を発見し、開湯したもので100年以上の歴史があります。ホテルの一角には1932年に当時別荘として設計された「豊年虫」という国の登録有形文化財に指定されている数寄屋造りの建物があり、ガイドツアーがあったので参加してみました。現在8室あり利用しながら保存しているので、その日使用していない部屋が紹介されていました。

部屋の湯舟も源泉かけ流しになっています。

見学を終えてから早速温泉大浴場に、写真はホテルのHPの石の湯のスクリーンショットです。泉質はアルカリ性単純硫黄泉で肌がさっぱりします。この他に木の湯という大浴場があり、男女入れ替え制になっています。

料理は和会席で、長野県産の芋焼酎とともにいただきました。

5/9(金)
今日は宿の近辺にある観光スポットを巡って、自宅に帰ります。まず向かったのは宿からほど近い佐良志奈神社です。昔本殿が消失したときに古文書も燃えたので創建年代は不明ですが、887年の震災で社地が崩落し、現在の地に移したことから、かなり古い時代の創建だったことがうかがわれます。

次に荒砥城跡を訪ねました。この城はこの地一体を治めていた村上一族の支族である山田氏が1524年に築城したもので1995年に再現され城山史跡公園としてオープンしたものです。NHKの大河ドラマ風林火山や江~姫たちの戦国~の撮影ロケに使われたそうです。駐車場からかなりの距離の坂道を登らなければならないのでロケのスタッフは機材の運搬で大変だったでしょう。

城の形は、郭をいくつも連ねて作られる『連郭式山城』で当時の一般的な形とのことですが、かなり質素な作りでした。櫓の向こうには上田市の市街が見えました。

兵舎と城主の館がある本郭

こちらからは千曲市の市街とその向こうに戸隠山や飯綱山が見えます。案内所の係の人によれば天気が良ければ北アルプスも見れるそうです。

帰りは下り坂なので余裕で色鮮やかに咲くつつじや藤の花を楽しむことができました。

次に向かったのは清源山智識寺という真言宗智山派のお寺です。740年聖武天皇の勅願所として大御堂が建立されたそうです。仁王門は源頼朝公が1197年に寄進したもので現存していました。

大御堂は建物の一部に鎌倉時代のものが使われていますが、大部分は室町期(1334年~)の特徴をがあるため室町期に再建されたものと言われています。

寺務所の女性の方が、本堂の扉の鍵を開けてくれてたので、中の本尊を見ることができました。

本尊は僧である行基菩薩(668年~749年)が製作したと言われる国の重要文化財である十一面観音でけやき一本彫立像で迫力があります。

本殿の上は鳴き龍の絵がありましたが、床を畳張りに変えたため現在では手をたたいても反響しなくなったようです。

以上で千曲市の観光を終え、地元の洋食屋で昼食をとった後に自宅まで上信越道経由で関越自動車道を使い自宅に無事戻りました。往復かなり長い距離を運転しましたが渋滞やトラブルもなく順調なドライブでした。

佐渡島の美しい海と景観を楽しみ、世界遺産に指定された佐渡金山や千曲市の古い社寺を見て、温泉も満喫することができ非常に満足できる旅でした。来月も愛車を利用して温泉巡りをする予定です。

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