旅好き爺の旅行記
A photo journey by an old man who loves to travel

6月15日(日)から17日(火)にかけて群馬県にある四万温泉と八塩温泉への旅に出かけました。梅雨は雨が多く旅行には良い時期ではありませんが、温泉旅なら雨の心配もなくゆっくり過ごせると思い計画しました。

6/15(日)
朝6:30に小雨の降る中、愛車で自宅を出発、時間に余裕があるので軽井沢経由で四万温泉に行くこととしました。まず向かったのは中学・高校時代の同級生だった千住博君の作品が展示されている軽井沢千住博美術館です。駐車場から美術館の入り口までのアプローチの緑の植栽が梅雨の雨上がりの空気の中で美しく輝いていました。

多様な植栽のあるアプローチを抜けると入口があります。

建物の中にもアトリウムが3か所あり開放感のある美術館です。

館内の撮影は禁止なので美術館の展示などについては以下のHPを参照してください。https://www.senju-museum.jp/

滝の絵をたくさん見たこともあり、湯川の水源にある軽井沢の白糸の滝に行くことにしました。

白糸ハイランドウェイを下ると鬼押出し園がありました。浅間山の天明の大噴火での溶岩が固まったものですが、あいにく山には雲がかかっていました。

ここから一般道で八ッ場ダムなどを通り今夜の宿である四万温泉積善館に15:00前に到着しました。積善館は1691年に2階建ての本館を建築し、1694年に旅籠宿として創業した歴史のある宿で、本館は群馬県の重要文化財に、1936年に建てらえれた山荘は国の登録有形文化財に指定されています。1986年に建てられた佳松亭とともに斜面に建てられた3棟が廊下でつながった構造になっています。下の写真は本館の玄関です。

本館は昼とライトアップされた夜間では雰囲気の違った姿を見せます。スタジオジブリの「千と千尋の神隠し」のモデルの一つであるとされています。

山荘の部屋をとり一休みした後に、まずは大正ロマンの漂う元禄の湯に行きました。山荘から本館へは歴史を感じさせる雰囲気のあるトンネルの通路を通ります。

本館の2階から階段で一階の玄関口に出ます。

元禄の湯の入り口には飲泉所が設けられています。

元禄の湯は扉を開けると間仕切りなしで更衣所と浴場が一体となっています。以下のお風呂の写真は旅館のHPのスクリーンショットです。元禄の湯の右側の2つのアーチ状の扉はお風呂のルーツである蒸し湯の入り口です。

休憩所の足湯と水車

次に佳松亭にある杜の湯へ行きました。内湯と大きな露天風呂があり緑の中で開放感が抜群です。

山荘には無料の貸切風呂の山荘の湯が2か所あり、翌朝に入ることができました。

四万温泉は草津温泉の上がり湯と言われていますが、四万の病に効くという効能が高い温泉です。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物硫酸塩泉で肌触りがとても良い温泉です。

夕食は旬の素材の味を活かした会席料理で、最初にうす茶の甘酒、キスのこのわた和え、鰻飯蒸し。

甘鯛のにゅう麺

金目鯛などの旬の魚と泡醤油

鮎の塩焼きなどの焼き物

スズキの水晶蒸し

上州和牛のしゃぶしゃぶと焼きナス

芋茎とトマトの茶わん蒸し

イカ飯と赤出汁

どの料理も丁寧に作られた見た目・味とも素晴らしい満足できる会席料理でした。

6/16(月)
朝食も彩りよく料理が箱に収められていて丁寧さを感じます。ちなみに開いているスペースには焼きたてのだし巻き卵が出てきました。

今日は藤岡市にある八塩温泉に向かいます。まずは宿の近くにある四万川ダムにある奥四万湖を目指しました。湖面は四万ブルーでとても綺麗です。

トラフシジミでしょうか、小さな蝶が近づいてきて手すりにとまりました。

再び四万温泉に戻り、日和見薬師に行きました。

日向見薬師は平安時代に建立されたのが始まりですが、現在の薬師堂は1598年に当時の領主であった真田信幸の武運長久を祈願して再建されたもので国指定重要文化財に指定されています。

そばには無料日帰り温泉の御夢想の湯のあります。

途中に四万の甌穴群がありましたが、水量が多く川岸に降りることができず、甌穴もきれいに見ることはできませんでした。

その先には中之条ダムもありました。

渋川方面に向かい渋川・伊香保ICから関越自動車道、藤岡JCTで上信越自動車道に入り藤岡ICでおりて、今夜の宿である八塩温泉の神水館に向かいました。
神水館は1931年に創業した旅館で館内は大正ロマンの雰囲気が漂っています。日本秘湯を守る会の会員でスタンプ帳に押印してもらえます。

ロビーから見る景色は日本庭園の向こうに神流川がゆったりと流れているのが見えます。

一休みした後に早速温泉へ、写真は旅館のHPのスクリーンショットですが、窓際には源泉を温めた湯舟で、手前は源泉の15度程度の冷たい水です。温水浴と冷水浴を繰り返して入るのがここの特徴です。温泉は新生代第三期(6500年前から200万年前の海水が閉じ込められたものが湧き出たものと言われており、塩分濃度が高く成分の70%はナトリウムイオンと塩素イオンが占めているそうです。ヌルヌル感があり温浴から冷水浴槽に入っても一瞬は冷たく感じるものの、しばらくすると暖かくなってくる感じがとても不思議です。

この内湯のほかに、宿泊者が無料で30分間貸切ることのできる神流川に面した露天風呂もありました。

夕食は素朴な会席料理ということろでしょうか。上州牛のサーロインの三波石(この近辺で産出された結晶片岩)の石焼もありボリューム感がありました。

ご飯はここの鉱泉で炊いたもので黄色味を帯びうっすらと塩味がします。固めのご飯だったので個人的には特に美味しくは感じませんでした。

6/17(火)
今日は長瀞と秩父に寄ってから自宅に帰ることとしました。梅雨の中休みで気温が急上昇していたのでまずは長瀞にあり阿左美冷蔵の本店でかき氷を食べることとしました。

せっかくなので白あん、小豆あん、抹茶あんが付いた極みスペシャルを注文しました。特製の蜜を氷にかけそれぞれのあんをのせて少しづつ食べましたが上品な甘さで暑さもどこかへ飛んでいくようでした。

途中で昼食をとりながら秩父路を走り、秩父三峯神社に向かいました。三峯神社は景行天皇(4世紀前期から中期)の命で東国平定に遣わされた日本武尊(やまとたけるのみこと)が途中三峯山に登り国生みの2神をしのんで建てられたのが始まりという歴史のある神社です。山奥にあるにもかかわらず平日でも参拝客が多数いました。

山道の木々の緑がすがすがしく輝いています。

表参道から隨神門をくぐりしばらく行くと拝殿が見えてきます。

左側にある大杉は推定樹齢800年の大木でその前で深呼吸を3回すると気をもらえるとのことでした。

神社は標高1,100mにあり、さわやかな風が吹く中遠くに秩父の山々が見えます。

参拝を終え、秩父路を再び戻り、花園ICから関越自動車道に入り自宅に無事戻りました。今回は梅雨の時期なので雨を心配していましたが、自宅を出るとき以外は雨に降られず予定通りに観光スポットを回れました。2つの名湯に入り美味しい食事ができ大変満足できる旅でした。

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