9月18日(木)から20日(土)のかけて2泊3日で伊豆半島を旅してきました。過去伊豆半島の数多くの温泉に行きましたが、今回の宿はどちらも2回目のお気に入りの宿です。
9/18(木)
朝自宅を出発し、東京ICから東名、小田原厚木道路、箱根新道、伊豆スカイラインを通り、天城高原ICで一般道に出てまずは大室山に向かいました。箱根を通過するときに濃霧に遭遇しましたが、渋滞もなくスムーズなドライブでした。
伊豆半島には何回も行っていますが、なぜか大室山には行っていなかったので最初の目的地としました。

頂上へのリフトは止まっているようでしたが、観光客が多くいたので乗車券売り場に行きました。あいにく頂上付近の強風のため運行停止中とのことでした。

係員が強風対策のため座席を畳んでいてしばらく動きそうにないのでリフトは断念しました。

昼食時になってきたので道の駅伊東マリンタウンに行きました。ここにはお土産屋やレストランに加え、温泉施設や遊覧船乗り場などもありかなり大型の施設です。開業してから19年目のようですが、来場者は5000万人を超えているようでかなり人気の施設のようです。

2階のらぁめん・じゃんまりんという店で、海の幸ラーメンを注文、サザエご飯の小丼もと思いましたが売り切れとのことでした。海鮮が多く入っていてあっさり塩味でまずまずの味でした。

伊東市街に近い駐車場に車を止めて、伊東市指定有形文化財の東海館を見に行きました。東海館は1928年に庶民の温泉宿として開業しましたが、建物には檜や杉の高級木材が使用された純和風建築です。

玄関も立派な作りです。宿泊はできませんが、温泉やカフェの施設は営業しているようです。

近辺を散策しながら駐車場に戻り、本日の宿である下田市にある秘湯の宿、観音温泉を目指しました。

1963年に創業者の枕元に信仰していた観音様が現れ、そのお告げを受けて温泉掘削を始めたのがきっかけのようです。PH9.5の強アルカリ単純泉で湯量も大変多く。部屋の檜の内風呂も源泉掛け流しで終日入れます。飲泉も可能な温泉です。

大浴場は日帰り温泉の観音プリンシプルと宿泊者専用のガラティアがありますが、観音プリンシプルは平日は16:00で終了なので諦めガラティアに入浴しました。 写真は宿のHPのスクリーンショットです。窓の外には露天風呂とサウナ、右奥には深めの湯舟があります。強アルカリ単純泉なのでヌルヌル感が強烈です。

夕食は懐石料理です。お造りに伊勢海老があるのは伊豆らしい組み合わせです。

最後の桜エビの炊き込みご飯は美味でした。

9/19(金)
朝食時に昨日刺身で提供された伊勢海老の頭付きの味噌汁が出ていました。

今日は下田周辺を観光して、松崎に向かいます。まずは道の駅開国下田みなとに行きました。ここには下田の歴史を展示したハーバーミュージアムとJGFAかじきミュージアムがあります。ハーバーミュージアム内は撮影不可ですが、かじきミュージアムは撮影が許可されています。

下田市周辺の海域はカジキが回遊してくる世界有数の漁場のようで毎年カジキ釣りの大会が開かれているそうです。釣り好きだった俳優の故松方弘樹氏愛用のタックルも展示されています。

次に昔の風情が残るペリーロード近くの駐車場に止め周辺を散策しました。ペリーロードは幕末の日米和親条約の交渉の場となった道でレトロな街並みや飲食店があります。まずは日米和親条約の交渉の場になった一番奥にある了仙寺に向かいました。

日米和親条約は1854年に横浜で締結されましたが、細部については詰められてなく、条約で開港された下田で10日間議論されその付則13か条が日米下田条約として締結されました。

本堂の左奥には今から1300年から1400年前の古墳時代の横穴遺跡があります。有力者の墓として使われ埋葬品も出土したとのことです。

再びペリーロードを海側に向け戻り、昼食をとることにしました。

下田海鮮厨というお店がありました。

マグロちらしを注文、夫婦2人でやっているので出てくるまで時間がかかりましたが、見た目と味が素晴らしいマグロちらしでした。玉子醤油につけて食べると一層美味しさが引き立ちます。


石廊崎を経由して弓ヶ浜に行きました。日本の渚百選に選ばれた弓ヶ浜はその名の通り、弓状に湾曲した海岸です。天気が悪いこともあり砂浜はひっそりしていました。

本日の宿は松崎にある桜田温泉山芳園です。1980年に開業した温泉宿で自家源泉も毎分500リットルと豊富な湯量で源泉掛け流しで営業しています。客室は10室ありますが、現在は5室で営業している家族経営の小さな宿です。


部屋の窓からはのどかな田園風景が広がります。奥の方には川と桜並木があり桜が開花すると見事な景色になります。

ちなみに2023年4月上旬に西伊豆に行った際のこの川沿いの桜は見事でした。

今日は2組で男性は私だけなので内湯の男湯の写真を撮らせてもらいました。手前の檜の湯舟は少し熱めで奥はぬるめに調整されていて、源泉は足元から流れています。泉質はナトリウム・カルシウム硫酸塩で、肌に優しく肌の保湿や鎮静作用など様々な健康効果があります。また飲用もでき消化器系などに効果があるようです。
ここは75℃ある源泉に、加水しない、空気に触れない、圧力も抜かないという3ない源泉供給方式をとっており、温泉成分がとても豊富なお湯でした。

貸切露天風呂は開いているときは常時無料で20帖ほどある岩風呂は一人で入るにはもったいないくらいです。

中伊豆ワイナリーの白ワイン伊豆の丘を注文しました。飲み口がすっきりとした美味しいワインでした。

前菜はオリジナル感がある丁寧な料理です。ワインにもとてもよくあっていました。

お造りは地元の魚で、左からアオダイ、ムツ、アカイサキ、ハチビキです。

食器には桜田温泉らしく桜の花びらの模様があります。

ここの自慢の料理は代々継ぎ足した秘伝のたれで煮込んだ金目鯛の姿煮です。見た目は色が濃く味が濃いように見えますが、品のある薄味に仕上がっています。

料理はフロントで受付してくれた息子さんが調理しており、家族経営の大変心のこもった料理に感嘆しました。
9/20(土)
最終日の今日は、まずは松崎町にある国指定重要文化財の岩科学校に向かいました。ナマコ壁を活かした社寺風の建築とバルコニーのある洋風建築を取り入れた伊豆で最も古い学校で1880年に完成しました。長野の旧開智学校に次ぐ古さです。


一階部分は当時の授業風景や教科書などの資料が展示されています。

螺旋階段を上って2階に行くとホール部分の上に入江長七の漆喰鏝絵の鳳凰があります。以前松崎に来た時に長七記念館や美術館で長七の作品を見ましたが、ここにもあるのには驚きです。

2階客室の西の間は純和風の部屋で名工入江長七によって千羽鶴が施されています。一羽一羽異なった姿で色彩も見事な組み合わせです。

次に松崎町を訪れた時の定番のお土産を買いに、まずは桜味堂で桜葉もちを購入しました。餡の入った餅を塩漬けの桜の葉で巻いたもので桜の葉の香りと塩気が餡の甘さによく合っています。

次は民芸茶房でアジときびなごの干物、鯖のみりん干しを購入。ここの干物は間違いのない味です。干物定食などの食事もできますが昼食には早いので売店のみとしました。

近くにはアサイミートというお肉屋さんがあり、松崎特産の川のりをふんだんに使った川のりコロッケ、ささみチーズカツ、桜葉豚みそ漬けを購入。どちらも大変美味しいですよ。

定番のお土産を購入した後に、途中伊豆市にあるドライブインプリマで駿河湾の眺望を楽しみながら昼食を取りました。あとは土肥経由で伊豆縦貫道路で沼津から東名に出て無事に自宅に帰宅しました。南伊豆や西伊豆は交通の便が悪いので海外の観光客も少なく落ち着いた温泉旅ができました。天候には恵まれませんでしたが、美味しい伊豆の幸と素晴らしい温泉で大満足の旅でした。


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