旅好き爺の旅行記
A photo journey by an old man who loves to travel

奄美大島が、徳之島、沖縄本島北部、西表島とともに2021年に世界遺産に登録されたことと、2024年に東京都美術館で奄美の自然を愛し亜熱帯の植物と鳥を描いた田中一村の展覧会を見に行って興味を持っていたので今回の目的地としました。

3/15(日)
奄美大島への羽田からの直行便は11:15発のJAL659便のみなので遅めの出発となりました。ラウンジで休んでいると大谷翔平の姿が塗装されたA350-900が駐機しているのが見えました。WBC開催中なのでタイムリーな出会いでした。

奄美大島に13:35着の昼過ぎなので空弁を購入し機内で昼食としました。到着後はレンタカーを借りて本日の宿である山羊島ホテルに向かいます。途中にいずみ農園が直営しているLa Fonteというジェラートの専門店があるので寄ることにしました。食べログで2023年の百名店に選ばれたお店です。店内はたくさんの若者のお客さんで賑わっていました。

大人はダブルからなのでたんかんソルベとラフォンテのミルクを注文、どちらもとても素晴らしい味でした。

ここから1時間程度で本日の宿である山羊島ホテルに到着、駐車場のそばには名前にふさわしく山羊小屋がありました。山羊島は昔は山羊が放牧されていた無人島だったそうですが、今はこのホテルだけが建っています。島といっても短い橋で本島とつながっていました。

部屋からは夕焼けの名瀬港が見えました。

温泉ではありませんが5階のフロアーは温浴施設になっており、内風呂に露天風呂、ミストサウナがあります。サンゴ礁にろ過された地下水なので何となく肌がスベスベするような気がします。内風呂の写真はホテルのHPのスクリーンショットです。

夕食は和食と洋食のコースが選択できますが、明日以降は和食となるので洋食のコースとしました。前菜はポルケッタ、スペインオムレツ、お肉のパテと貝柱のグリルでした。

スペイン産のオーガニックの白ワインと一緒に味わいました。辛口ですがフルーティーなフレッシュな香りのするワインです。

次にコーンポタージュとサラダが出ました。

魚料理はサーモンです。

肉料理は牛肉の赤ワイン煮。

最後にデザートとコーヒーが出ました。奄美大島らしい食材が少なかったのが残念でしたが味はまずまずです。

3/16(月)
ブッフェ形式の朝食を食べた後に、島の南部を観光することにしました。まず最初に立ち寄ったのは奄美大島世界遺産センターです。

中に入ると奄美大島の自然の成り立ちと奄美の森と生態系が疑似体験できる展示はあります。奄美・沖縄群島は数百万年前まではユーラシア大陸とつながっていましたがその後の地殻変動で大陸から切り離され今の形となっているそうです。このため大陸で絶滅した生物が奄美・沖縄群島で75種の動物が固有種として生き残ったようです。

見学を終えてアランガチの滝に向かいました。幹線道路から細い道を通り無事付くことができました。この滝は落差30m奄美を代表する滝の一つです。

道を戻り、赤土山展望台で奄美最高峰の湯湾岳を見ることができました。島の8割が森林におおわれていますが、景色を見るとその通りです。手つかずの森のおかげで生物の多様性が守られているのでしょう。

お昼時になったので、せとうち海の駅に向かいました。瀬戸内町はマグロの養殖が盛んで、本マグロ丼を注文しました。油ののりと歯ごたえが良く大変美味しくいただきました・

2階のレストランからは大島海峡を挟んで加計呂麻島を見る事ができます。

食べ終えて外に出ると加計呂麻島に向かうフェリーが接岸していました。加計呂麻島に行くことも考えましたが往復の時間の都合で今回は景色だけとしました。

次にマネン崎展望台に向かうことにしました。ここからも深い青色の大島海峡を挟んで加計呂麻島を見ることができます。

反対側を見ると対照的なエメラルドグリーンの嘉鉄湾も見ることができます。海の色の対比が素晴らしいです。

次にホノホシ海岸に向かいました。

この海岸は太平洋に面しているため大きな波が打ち寄せています。このため海岸も丸みを帯びた小石で埋め尽くされていました。

海岸への道の途中には田中一村の絵の題材にもなっている、アダンの実がなっていました。

南部の観光を終え、北部にある本日の宿ホテルティダムーンに向かいました。佐渡島に続き日本で3番目に大きな島なのでホノホシ海岸からは2時間弱かかる距離です。ティダムーンは大島紬の織元が経営しているホテルで奄美大島の伝統文化の発信拠点として2005年にオープンしたホテルです。2階には大島紬美術館があり、ホテルの向かい側には大島紬資料館があります。

大浴場はありませんが、地下1階に3人ぐらいまでは入れる貸切風呂が2つあり、無料で利用できます。外の景色も見えてゆったりと入れました。地下のサンゴ礁を通った地下水なので体も温まり温泉気分が味わえます。

部屋のベランダからは太平洋と砂浜の海岸線が一望できます。手前にプールもありますが、GWからとのことでまだ水は張っていませんでした。

夕食は5:30又は7:30の二部制なので、少し早めですが5:30からにしました。今日は創作和食の奄美コースでしたが、最初に挨拶文とともに奄美大島の健康発酵飲料ミキと島生姜で作られた食前の一杯が出ました。

次に大きな皿に盛られた数々の料理が運ばれてきました。左上は芋葛の天ぷらと田芋の泥沸かし、上中央はもずくの胡麻つゆ、左上はジーマミー豆腐、下は左から青パパイヤとミミンガーのサラダ、ズッキーニの肉味噌かけ、塩豚の月桃蒸しです。

奄美料理には奄美群島のみで生産されているサトウキビを原料とする黒糖焼酎が合うとのことなので、太古の黒うさぎを注文しました。黒糖焼酎は甘い印象があったので飲んだことはありませんでしたが、芳醇な香りとまろやかな味で、決して甘くはありませんでした。

刺身はガラスの蓋の上にカンパチ、蓋の下にはアカマツ(オナガダイ)が盛られていました。甘めの島醤油がとても合います。アカマツも高級魚らしく大変美味しかったです。

本日の魚料理は鯛の煮つけでした。

次にバナナの葉に包まれた豚肉の低温ローストが出てきました。あっさりとした味でとても美味です。

ご飯は奄美の定番の鶏飯ですが、土瓶に入った薬膳スープの味にコクと深みがあり今まで食べた鶏飯の中ではピカ一の味でした。

デザートも上品な味で締めにぴったりです。期待を上回る素晴らしいコースでした。

食後に売店に寄りましたが、係の人が横にあるギャラリーを案内してくれました。入口には田中一村の代表作「アダンの海辺」の絵の複製が飾られています。

この写真の反対側に大島紬の素晴らしい作品が飾られていましたが写真はNGとのことでした。

3/17(火)
朝食は和食又は洋食のどちらかを選択できますが、今朝は和食にしました。盛り付けがきれいで味も良く元気に一日がスタートできます。

今日は北部を観光します。まず立寄ったのは奄美パークです。

館内には奄美の自然や文化を紹介するシアターがあり、まずはここに入りました。

ここには今回の旅のきっかけとなった田中一村美術館があります。

入り口には代表作の「不喰芋と蘇鉄」のポスターが飾ってありました。

写真は常設展示している建物です。幼少期から奄美に移住してからの作品が展示されています。中央画壇と一線を画した一村ですが、支援者がいて作品の多くが個人蔵であるのに驚きました。美術館内は写真はNGなのでWEB等で見てください。

再び館内に戻り展示ホールを見学しました。ここでは奄美の歴史・暮らし・文化が紹介されています。

次に西郷南洲流謫跡に向かいました。あいにくこの日は休館日のようで中には入れませんでした。

昼時になったので近くにある居酒屋ルーツで昼食を取りました。

ソーキそばセットはいい味でした。

昼食後はあやまる岬観光公園に行きました。サンゴ礁部分と外の海に色が対照的です。

お洒落なカフェもあります。

トイレが開放的な作りで景色を楽しみながら用を足すことができます。

第二展望台もありそこからの眺めも良かったです。

ホテルのそばまで戻り原ハブ屋でハブショーを見学しました。

親子三代でショーをしてきたそうで三代目がハブの説明をしているところです。他の奄美の蛇も紹介されていて面白かったです。

ホテルに戻り2階にある大島紬美術館を見学させてもらいました。入口には大島紬で再現された尾形光琳の紅白梅図屏風が飾ってあります。

館内の撮影はNGなので写真はホテルのHPのスクリーンショットです。大変すばらしい作品が展示されています。左の屏風絵は田中一村の作品です。このホテルを経営する大島紬の織元は田中一村の作品の図柄を利用する権利も持っているようです。

今日の夕食は特別島御膳(島のおもてなし料理)にしました。昨日同様に大きな石のプレートに様々な料理がのせられていました。島レモンをくりぬいた中には奄美の旬の魚のなめろうが入っています。栄螺のつぼ焼き、車海老の塩焼き、油そうめんなどです。バナナの皮で包みの中にはクロマンダイの味噌焼きが入っていました。車海老は頭からしっぽまで皮ごと食べられて美味しかったです。

今日は高倉という黒糖焼酎を注文しました。まろやかなコクと香りのよい焼酎です。

お椀は伊勢海老の味噌汁で中身もしっかり詰まっています。これに奄美の黒米と大根の漬物が付いていました。

デザートはヨモギの入ったかしゃ餅でした。昨日同様に奄美の郷土料理がふんだんに使われた満足できる内容でした。

3/18(水)
朝カーテンを開けると朝焼けが見れました。

今日の朝食は洋食にしました。左上は昨日と同じミキとスムージー、ガラスの器にはリコッタチーズ、島ニンジンと奄美産のローゼル、紫キャベツとマグロのコンフィ、ビーンズサラダです。バランスが良く取れた洋食でした。

チェックアウトした後に向かいにある大島紬資料館を見学しました。資料館では年配の男性の係の人が丁寧に説明してくれます。

大島紬は奄美大島で誕生し、鹿児島市と都城市に伝わったようです。下記の写真は品質を保証する表示ですが、当初は真ん中にある日の丸のあるものを使っていましたが、終戦後米軍の統治下におかれたため日の丸は使えず一番上の表示となったそうです。奄美大島も沖縄同様に米軍の統治下にあったことを初めて知りました。その後1953年に日本に返還されました。

大島紬は紬と呼んでいますが、繭から手で紡いだ糸を7本束ねで一本の糸として使っています。それを絞って泥染めした模様の入った糸を織って出来上がりますが、下記の写真はその柄の設計図で色の違いは何本の糸を束ねて絞るかを示しています。

これが糸を絞る機械ですが、説明してくれた係の人が五本の糸を手の感触だけで分けることができるのには感動しました。この工程は力がいるために男性の仕事だということで係の老人は今でも作業しているそうです。

上の工程の後泥染めすると模様のついて糸が出来上がります。

この糸を反物として織っていくそうです。こちらは女性の仕事だということです。多数の工程があり最低でも1か月はかかるそうです。

資料館には各時代の織物も展示されています。

大島紬は柄の入った糸を使用しているため表裏同じ柄になっていて表面が日焼けしても裏返して仕立て直せば新品同様になるので親子三代にわたって使えるそうです。

入口近くに隕鉄が置かれていました。泥染めは隕石が落ちたと言われている奄美クレーターの近辺の土で行われていますが、草木染めと泥に含まれている鉄分が化学反応を起こして黒色になるそうです。隕鉄が落ちなければ泥染めはできなかったかもしれません。

昼食は龍郷町にある鶏飯の店ひさ倉に行きました。鳥刺しもあわせて注文しましたが、とても美味しかったです。スープは透明であっさりした味でした。

先ほど隕鉄を見たので、食後に奄美クレーターに行きました。説明書きにも隕石が落ちてできたものと言われているとの記述があります。

エメラルドグリーンと深みのある青のグラデーションがとても美しいです。

空港に戻りレンタカーを返却しましたが、レンタカーのお店がガソリンスタンドも経営していて、そこで給油するという初めてのパターンでした。イランで戦争がありガソリン価格の高騰が気になっていて離島なのでさらに高いものと想像していましたが、1リットル170.10円という価格には驚きました。ちなみに羽田空港からの帰りに環七沿いのガソリン価格は185円以上でした。奄美大島では補助金があり安く抑えられているとのことでした。

奄美空港14:25発のJAL658便で羽田空港に16:50に到着しました。予定より出発が20分以上遅れましたが、特に問題はありませんでした。3泊4日の旅でしたが、奄美の自然と文化・味覚を堪能することができました。温泉ではなかったのは残念でしたが、温泉気分は味わえました。

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