2024年4月10日(水)から12日(金)にかけて、長野県上田市近くにある別所温泉と山梨県笛吹市にある石和温泉に自家用車で訪れました。
先月末でサラリーマン生活を卒業したので、今までの会社生活の疲れと垢を落とすためにまずは温泉旅行としました。
(行程)
自宅→上田城千本桜→別所温泉(泊)→諏訪大社下社春宮→石和温泉(泊)→自宅の全行程約500㎞でした。
4/10(水)
自宅を9:00出発、途中関越自動車道の三好PAで遅めの朝食をとり、上田菅平ICで降りて上田城跡公園へ。旅行の計画当初、上田城千本桜まつりは4/7(日)までだったので桜は諦めていましたが、今年の開花が遅れ14日(日)まで延長、新たな門出を祝ってくれているような満開の桜の姿を見ることができました。
13:00ぐらいについたのでまずは上田城のそばにある「草笛(上田お城前店)」という人気のそば屋さんでおいしいお蕎麦をいただきました。
上田城跡公園と千本桜





上田城は真田昌幸により1583年に築城され、徳川の大軍を2度撃退した輝かしい戦果を挙げた名城で、桜の花とともに輝いて見えました。真田昌幸が築城した上田城は関ケ原の合戦後に徳川方に接収された後に廃城となりましたが、その後新領主となった仙石忠正が幕府の許可を得て上田城の復興に取り組み、松平氏に代わりましたが明治維新まで続いたようです。
散策後、上田城跡にほど近い1400年の歴史を誇る長野県最古の温泉地別所温泉へ、泉質は弱アルカリ性単純硫黄泉で非常に柔らかい印象でほのかに硫黄臭が漂っています。今夜の宿は泉源の北向観音に近い七草の湯。全16室のこじんまりとした旅館ですがJTBの予約サイトで高い評価を受けていたので是非宿泊したいと思っていました。

14:30に到着して部屋に案内されると、かごにどら焼き、クルミゆべしなど5種類以上の和菓子が山盛りにひとまずお茶と和菓子で一服、その後最上階の6回にあるお風呂に。内風呂や露天風呂からは塩田平や浅間山・四阿山、上田市街が一望できます。下の写真は旅館のHPの露天風呂のスクリーンショットの画像です。

夕食は食事処で和食会席料理で地酒・地ワイン、スパークリングワイン付きのプランにしました。下の写真は先付けのみですが、これ以降、お品書きにある本日の鮮魚、鱧筍の土瓶蒸し、五島うどんパスタと千枚海老、伊勢鯛西京焼き、河豚のクラッカー揚げ、信州プレミアム牛の陶板焼きなど、一品一品中居さんが出す丁寧な配膳でした。品数は多いのですが一品一品が小ぶりにしているので量的にちょうどよく、味もすべてが満足いくものでした。

翌朝の朝食も同じ食事処で、写真にあるように固形燃料で炊いたごはんに味噌汁、サラダやおかず、写真にはありませんが、しゃけ、塩サバ、ハンバーグの3種から前の日に選択できるメインのおかずがついており、朝から活力がもらえる素晴らしい朝食でした。

旅館の印象は、細やかな気遣いのあるおもてなし度の高さを感じ大変満足しました。機会があれば再度訪れたいと思います。
4/11(木)
別所温泉を含む塩田平は、鎌倉時代に北条氏の所領になり、北条義政に始まる塩田流北条氏が塩田城を居城とし、鎌倉仏教や禅宗文化が栄えた「信州の鎌倉」と言われる場所なのでまずはそれらの寺社を回りました。

まずは宿の近くの北向観音に向かいました。平安時代に比叡山延暦寺座主慈覚大師円仁が開いた霊場で全国で珍しい北向きの本堂となっていて、南向きの善光寺と両参りすることで「極楽浄土」と「現世利益」を祈ることで御利益があるそうです。



境内にはカツラの巨木の愛染かつらの木があり、推定樹齢300年以上(600年や1000年以上との諸説あり)、幹回りは5.5mで天然記念物の指定を受けています。川口松太郎はこの木と隣接する愛染明王堂から着想を得て「愛染かつら」という小説を書いたそうです。
次に鎌倉時代に建てられた信州最古の禅寺安楽寺に向かいました。ちなみに左の建物は宿泊した七草の湯です。奥のほうに駐車場があるので車で移動しました。


ここには、1289年に建立された国宝である八角三重塔があります。一見すると四重の塔に見えますが、一番下の屋根はひさしと解釈され三重の塔と言われるそうです。

次に北向観音の本坊である825年に建立された常楽寺に向かいました。常楽寺の本堂は茅葺で前の庭には樹齢350年の立派な松の木が枝を横に這わせています。


次は常楽寺のそばにある別所神社に本殿はあまり大きくないですが、そこからの別所温泉の全景を見ることができます。



別所温泉近郊の観光を終え、次に日本の真ん中に位置するパワースポットとして有名な古社である生島足島神社に向かいました。創建の年代は明らかではありませんが、歴代の帝の崇敬が厚いそうで由緒ある神社のようです。



ここで塩田平を離れ下諏訪町にあろ諏訪大社下社春宮に立ち寄りました。



秋宮同様に立派な神社です。秋宮のほうは近隣に食事できる場所があったので参拝後に昼食をと考えていましたが、参道にはお店も少なくそのまま岡谷ICからすぐ近くの諏訪湖SAで昼食をとり中央高速経で石和温泉に向かいました。
今夜の宿は銘石の宿かげつです。到着し一休みした後にお風呂に。泉質はアルカリ性単純温泉で少しヌルヌル感があります。下の写真は公式HPのスクリーンショットです。巨石をふんだんに使った内湯と露天風呂があります。

この宿の中庭も巨石と池で非常に美しい作りでたくさんの錦鯉が泳いでいます。



今夜の夕食も和食会席料理を美味しくいただきました。。


4/12(金)
朝食を終え、9:30にチェックアウト。近郊を観光しながら家に帰ることにしました。まずは山梨県立博物館へ。


企画展では「富士川水運300年」をやっていて、釜無川と笛吹川が合流している富士川が江戸時代から甲斐と駿河を結び江戸・大坂への重要な物流ルートを担っていたことや日本三大急流でもあるので事故も多かったようです。
常設展示では江戸時代の庶民の暮らしや街並みが再現されたジオラマが非常に面白く、展示室ごとにいる係員が丁寧に説明をしてくれました。博物館の中庭の石庭もとてもきれいです。

次に信州の善光寺には行けなかったので、甲斐善光寺に。甲斐善光寺は武田信玄が川中島の合戦で信濃善光寺が消失することを恐れてこの地に開基し、本尊の善光寺如来像を奉還したことから始まったようです。武田信玄が建立した七堂伽藍は1754年に焼失し、現在の山門・金堂は1796年に再建されたものです。



金堂中陣の天井は吊り天井になっており、二匹の巨大な龍が描かれています。その中央部で手を鳴らすと反響する鳴き龍となっていて日本一の規模だそうです。
長野の善光寺と同様に「戒壇めぐり」があり、階段で金堂下に降りると暗闇の通路が待っています。途中に錠前がありそれに触れると御利益があるそうでしっかり触ってきました。
昼時も近づき帰り道に近いシャトー勝沼のレストランで昼食としました、会席料理やソバなどに飽きたためフレンチで締めくくり。


今まで食べすぎの感もあるので軽いライトコースにしました。食前酒に桃のワインもありますが、運転もあり桃ジュースに。


この内容で2,600円なのでとてもリーズナブル。
1階ののショップで赤ワインを購入し、向かいのパン工房でパンを買って家で食べました。安くてとても美味しかったです。気分を良くして家路に!
2泊3日の旅でしたが、平日でお得な料金で大変良い旅館に泊まれ、かつ天気にも恵まれ、食事も美味しく、無駄なく観光スポットを回れたことを考えると、ほぼ満点の旅行でした。



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